第3週:はじめてのプログラミング - C#入門(Python比較)
前回はGameObjectを並べて、Transformで動かし、Sprite Rendererで色をつけました。 ここまではマウスの操作だけでしたが、今日からいよいよプログラミングです。 まずはPythonとC#の違いを理解し、プログラムを書く準備をしましょう。
- PythonとC#の違いと共通点を理解する
- Visual Studioの基本操作を覚える
- C#の変数と型を理解する
- 簡単なC#プログラムを書いてみる
PythonとC#を比べてみよう
Section titled “PythonとC#を比べてみよう”なぜC#を使うの?
Section titled “なぜC#を使うの?”- UnityはC#専用:Unityでゲームを作るにはC#が必要
- Pythonと似ている部分も多い:基本的な考え方は同じ
- 型がある:変数の種類を明確にする(エラーを防げる)
- 高速:ゲームに必要な処理速度が出せる

見た目の違い - 基本構造
Section titled “見た目の違い - 基本構造”押さえておく3つの違い
Section titled “押さえておく3つの違い”| 項目 | Python | C Sharp (Unity) |
|---|---|---|
| 文の終わり | 改行 | セミコロン(;) |
| ブロックの表現 | インデント(字下げ) | 波括弧 { } |
| 画面出力 | print("Hello") |
Debug.Log("Hello"); |
書き方の対応表は付録Cにまとめてあります。 迷ったらそちらを見てください。
変数の型について
Section titled “変数の型について”Pythonは型を書かない、C#は型を書く
Section titled “Pythonは型を書かない、C#は型を書く”Pythonでは変数を作るとき、型を書きません:
# Python - 型を書かないname = "太郎" # 文字列age = 15 # 整数height = 165.5 # 小数is_student = True # 真偽値C#では変数を作るとき、必ず型を書きます:
// C# - 型を書くstring name = "太郎"; // 文字列型int age = 15; // 整数型float height = 165.5f; // 小数型(fを付ける)bool isStudent = true; // 真偽値型(小文字)今日使うのはint(整数)・float(小数)・string(文字列)・bool(真偽値)の4つです。
残りの型は付録Cにまとめてあります。
Unityでスクリプトを作ってみよう
Section titled “Unityでスクリプトを作ってみよう”新しいスクリプトの作成
Section titled “新しいスクリプトの作成”実際にUnityでC#スクリプトを作成してみましょう!
スクリプトの作成手順
Section titled “スクリプトの作成手順”- Projectウィンドウで右クリック
- Create → MonoBehaviour Script を選択
- 名前を入力できる状態になるので、そのまま
FirstScriptと入力してEnter - ダブルクリックして開く(Visual Studioが起動します)

作った直後の中身
Section titled “作った直後の中身”ダブルクリックして開くと、次のようになっています。 まだ何も書かれていない「ひな形」です。
using UnityEngine;
public class FirstScript : MonoBehaviour{ // Start is called once before the first execution of Update after the MonoBehaviour is created void Start() {
}
// Update is called once per frame void Update() {
}}中身の意味は次回くわしく見ます。今日はStart()の{ }の中に書いていきます。
Visual Studioを使ってみよう
Section titled “Visual Studioを使ってみよう”スクリプトをダブルクリックすると、Visual Studioが自動的に起動します。
初回起動時のサインイン
Section titled “初回起動時のサインイン”Visual Studioを初めて起動すると、サインイン画面が表示されます。

サインインが完了したら、実際のコードを見ながらVisual Studioの使い方を学びましょう。
Visual Studioとは?
Section titled “Visual Studioとは?”Visual StudioはC#プログラムを書くための統合開発環境(IDE)です。 この授業ではVisual Studio 2026を使います。
- 自動補完:コードを途中まで書くと候補を表示
- エラー表示:間違いをすぐに教えてくれる
- デバッグ機能:プログラムの動きを確認できる
- Unity連携:Unityと自動的に連携

Visual Studioの画面構成
Section titled “Visual Studioの画面構成”FirstScriptが開かれた状態で、Visual Studioの画面を見てみましょう。

- コードエディタ(中央):FirstScript.csが表示されている
- ソリューションエクスプローラー(右):プロジェクトのファイル一覧
- エラーリスト(下):エラーや警告を表示
- 出力(下):実行結果を表示
基本的な使い方
Section titled “基本的な使い方”コードの書き方
Section titled “コードの書き方”- 文字を入力すると自動補完が表示される
- TabキーまたはEnterで確定
- Ctrl+Sで保存(超重要!必ず保存!)

ほかのショートカット(コメント化、自動整形など)は 付録Aにまとめてあります。
スクリプトを編集してみよう
Section titled “スクリプトを編集してみよう”初めてのUnityスクリプト
Section titled “初めてのUnityスクリプト”Visual Studioで開いた「FirstScript.cs」を以下のように編集します:
using UnityEngine;
public class FirstScript : MonoBehaviour{ // Start は最初に1回だけ実行される void Start() { // 変数の練習 string name = "Unity太郎"; int age = 15; float height = 165.5f;
// Unityのコンソールに表示 Debug.Log("名前:" + name); Debug.Log("年齢:" + age); Debug.Log("身長:" + height + "cm");
// 計算の練習 int nextAge = age + 1; Debug.Log("来年は" + nextAge + "歳になります"); }}Tabキーで効率的に入力しよう
Section titled “Tabキーで効率的に入力しよう”プログラムを入力するときは、Tabキーによる自動補完を積極的に使いましょう!

よく使う補完の例
Section titled “よく使う補完の例”| 入力 | Tab後 | 説明 |
|---|---|---|
str |
string |
文字列型 |
De |
Debug |
デバッグクラス |
Log |
Log() |
ログ出力メソッド |
flo |
float |
小数型 |
bo |
bool |
真偽値型 |
Debug.Logの種類
Section titled “Debug.Logの種類”Debug.Logには3種類あり、用途によって使い分けます:
// 通常のログ(白色で表示)Debug.Log("通常のメッセージ");
// 警告(黄色で表示)Debug.LogWarning("注意が必要です");
// エラー(赤色で表示)Debug.LogError("エラーが発生しました");スクリプトを実行してみよう
Section titled “スクリプトを実行してみよう”GameObjectにスクリプトをアタッチ
Section titled “GameObjectにスクリプトをアタッチ”- Hierarchyで空のGameObjectを作成(右クリック → Create Empty)
- 名前を「ScriptTest」に変更
- FirstScriptをドラッグ&ドロップ

実行して結果を確認
Section titled “実行して結果を確認”- 上部の再生ボタン(▶)をクリック
- Consoleウィンドウを確認(Window → General → Console)
- Debug.Logの内容が表示される

エラーの見方と直し方
Section titled “エラーの見方と直し方”プログラムは最初から正しく動くことのほうが少ないものです。 エラーの読み方を先に覚えておきましょう。
Visual Studioのエラー表示
Section titled “Visual Studioのエラー表示”
- 赤い波線:エラー(必ず修正が必要)
- 緑の波線:警告(動くけど改善したほうがいい)
- 青い波線:情報(より良い書き方の提案)
Unityコンソールのエラー表示
Section titled “Unityコンソールのエラー表示”- 赤いアイコン:エラー(実行できない)
- 黄色いアイコン:警告(実行はできる)
- 白いアイコン:通常のログ(Debug.Log)
よくあるエラーと対処法
Section titled “よくあるエラーと対処法”| エラーメッセージ | 原因と対処法 |
|---|---|
; expected |
セミコロンを忘れている → 文末に ; を追加 |
The name 'xxx' does not exist |
変数名が間違っている → スペルを確認 |
Cannot convert type |
型が違う → 正しい型に変更 |
} expected |
波括弧が閉じていない → } を追加 |
ここに載っていないエラーは付録E:困ったときはを見てください。
基礎課題全員必須
UnityでFirstScriptを作成して実行:
- 自分の名前、年齢、好きな科目を変数に入れる
- それぞれの型(string, int)を正しく使う
- Debug.Logで表示する
- Unityで実行してコンソールで確認
標準課題時間があれば
型のちがいを確かめる:
int a = 7; int b = 2;を作り、a / bの結果をDebug.Logで表示する- 同じ計算を
floatでも行い、結果を比べる - 整数どうしの割り算では小数が切り捨てられることを確認する
発展課題チャレンジ
わざとエラーを出して直す:
- セミコロンを1つ消して、どんなエラーが出るか記録する
- 変数名のつづりを1文字変えて、エラーを記録する
- 波括弧
\}を1つ消して、エラーを記録する - それぞれエラーメッセージを読んで、自分で直す
デバッグのコツ
Section titled “デバッグのコツ”- こまめに保存:Ctrl+S を習慣に!編集したら即保存!
- 保存の確認:ファイル名の横の「*」マークが消えているか確認
- エラーは上から順に:最初のエラーから直す(1つ直すと他も消えることが多い)
- 自動補完を活用:スペルミスを防げる

今日書いたStart()は、開始したときに1回だけ動くものでした。
次回は毎フレーム動くUpdate()を使って、オブジェクトを実際に動かします。
ゲームが「静止画の連続」でできていることも、あわせて学びます。