クロス集計と独立性の検定
アンケートの2つの項目に関連があるかを、Excelのピボットテーブルとカイ二乗検定で調べましょう。
1. クロス集計とは
クロス集計は、2つのカテゴリ項目を組み合わせて人数を数える集計方法です。 例えば「所属する部活動」と「朝食を食べる頻度」を組み合わせると、次のような表になります。
| 部活動\朝食 | 毎日 | ときどき | ほとんどない | 総計 |
|---|---|---|---|---|
| 運動部 | 28 | 12 | 10 | 50 |
| 文化部 | 14 | 20 | 16 | 50 |
| 総計 | 42 | 32 | 26 | 100 |
「運動部/文化部」「はい/いいえ」のように、回答をいくつかの種類に分けた項目です。身長や気温などの連続した数値を、そのままクロス集計するものではありません。
2. Excelでクロス集計を作る
① 元データを「1人1行」で用意する
1行目を見出しにし、2行目以降には1人分の回答を1行ずつ入力します。途中に空白行や結合セルを入れないでください。
| 生徒番号 | 部活動 | 朝食 |
|---|---|---|
| 1 | 運動部 | 毎日 |
| 2 | 文化部 | ときどき |
| 3 | 運動部 | ほとんどない |
| … | … | … |
氏名は使わず、重複しない生徒番号などを使います。回答の組み合わせから個人が特定されないよう、少人数のカテゴリにも注意してください。
② ピボットテーブルを挿入する
- 見出しを含む元データ範囲内のセルを1つ選びます。
- [挿入]→[ピボットテーブル]を選びます。
- 表または範囲を確認し、[新しいワークシート]→[OK]を選びます。
③ フィールドを配置する
右側の「ピボットテーブルのフィールド」で、項目を次の領域へドラッグします。
[値]には、[行]または[列]に置いた項目をもう一度入れるのが一般的です。この例では[列]と同じ「朝食」を入れ、各組み合わせの回答数を数えます。
④ 値を「個数」にする
- [値]領域にある「個数 / 朝食」などの右側の▼を選びます。
- [値フィールドの設定]を選びます。
- [値の集計方法]で[個数]または[データの個数]を選びます。
数値を合計するのではなく、回答した人数を数えます。欠損のない生徒番号などを[値]に入れて数える方法でも構いません。クロス集計表の各セルが0以上の整数になっていることを確認してください。
⑤ 完成した表をコピーする
行見出し・列見出し・総計を含むピボットテーブル全体を選び、Ctrl+Cでコピーします。 次の入力欄へ貼り付けると、総計の行と列は自動的に除いて計算します。
詳しい操作は Microsoft公式「ピボットテーブルを作成してワークシート データを分析する」 も参照できます。
3. 独立性の検定の考え方
表に見える人数の違いが、偶然のばらつきだけで説明できるかをカイ二乗検定で調べます。
2つの項目に関連はない。
2つの項目に関連がある。
観測度数と期待度数を比べる
観測度数は実際に集計した人数です。期待度数は「2つの項目に関連がない」と仮定したときに予想される人数です。
観測度数と期待度数のずれをまとめた値が χ²(カイ二乗)値です。ずれが大きいほど、独立ではない可能性が高くなります。
p値で判断する
通常は有意水準 α=0.05を使い、次のように判断します。
- p < 0.05:帰無仮説を棄却し、「統計的に有意な関連がある」と判断する
- p ≥ 0.05:帰無仮説を棄却できず、「関連があるとはいえない」と判断する
p ≥ 0.05は「今回のデータでは関連を確認できなかった」という意味です。また、有意な関連があっても、片方がもう片方の原因だとは限りません。
4. クロス集計表を貼り付けて検定する
Excelでコピーしたセルを、下の入力欄にそのまま貼り付けてください。データはブラウザ内だけで計算され、サーバーには送信されません。
画像やスクリーンショットではなく、Excelのセルを選択してコピーしてください。空欄と「-」は0人として扱います。
クラメールのVは関連の強さを見る0〜1の参考値です。0に近いほど関連が弱く、1に近いほど強くなります。
読み取った観測度数
期待度数とχ²値への寄与を見る
期待度数
各セルの (観測度数−期待度数)²÷期待度数
5. 結果を文章にする
p < 0.05だった場合
独立性の検定を行った結果、5%水準で有意な関連が認められた(χ²(自由度)=χ²値、p=p値)。
p ≥ 0.05だった場合
独立性の検定を行った結果、5%水準で有意な関連は認められなかった(χ²(自由度)=χ²値、p=p値)。
「関連がある/ない」の前に、何と何を比較したのかを書きます。人数が少ない場合は、期待度数について表示された注意も結果に添えましょう。